コンプのアタックとリリースで音を作る

  Compressor, 音圧

こんにちは、今回はコンプレッサーのアタックとリリースに関する内容です。
色々な本で各パラメータの説明はご存じかと思います。
レシオは圧縮の強さ、スレッショルドは深さなど理解しやすいのですがアタックとリリースに関しては具体的にわからず、なんとなく参考値を使ってませんでしょうか?
とても簡単ですので理解してしまいましょう!

アタックとリリースはコンプレッサーで音量圧縮する時のキャラクター付けに使います。ただ大きい音を抑えるだけでなく、その抑え方を決めるパラメータと思ってください。

まずアタック

音量を圧縮し終わるまでにかかる時間

です。単純に長ければ長いほど元の音量のままです。
つまり短いほどすぐに圧縮します。
それでは長いアタックは役に立つのでしょうか?

圧縮されない間は音量が大きいままなので、鳴り始めが大きい音を作れます。
正確には圧縮されてからの音が小さくなるのですが、その状態で全体をゲインすれば鳴り始めが大きい音になりますね。

次にアタックを短くすれば大きな音の鳴り始めから圧縮しますので、全体的に平坦な音量が作れます。
これでバラつきのある音を落ち着かせることができます。
また、圧縮された音量だけ底上げすれば全体の音圧が上がる事になります。

長いアタックは遅れて圧縮が始まる

ここで基本の説明ですが、コンプレッサーで最終的に音圧をあげたり何かを大きくしたい時はゲインを使います。
何かを小さくしてから全体の音量まで上げる事によって別の何かを大きくします。

さてリリースについて説明します。
リリース

音量の抑制から元の音量に戻るまでの時間

です。長ければ長いほど音量が抑制されつづけます。
ちなみにスレッショルド以上の音量が抑制される状態を圧縮(コンプレッション)と言います。
それ以外で音量が下げられることは抑制(ゲインリダクション)と言います。

長いリリースは一度音量が抑制された後にゆっくりと元の音量に戻っていきます。
そのため音色の変化を小さく保って大きな音だけを抑えたい時に使います。
主に録音時や全体的な自動音量調整につかわれます。

一方で短いリリースは速い時間で音量が戻るため、音色の揺らぎがでます。
過度に短くすると歪みも出ます。
スレッショルド以上の音量は下げ、それ以外は抑制を保たずに下げない時に使います。
つまり均一な音量にして音圧を上げたい場合です。
この場合は短いアタックとセットで使われます。
長いアタックだと鳴り始めも強くなり非常にアグレッシブな音になります。

長いリリースは圧縮のピークから抑制が続く

最後にコンプレッサーでの音作りの基本は何かを小さくして音の差分をつくる事ですので、差分の時間が長いと変化が分かりません。
積極的な音色変化を求めるときは短く設定しましょう。
例えばアタックでは30ms、リリースでは200msまでが大きく音色を変化させます。
もちろんそれ以上がベストな場合も多々ありますので、役目が理解できた上で音をよく聴いて判断してください。

お読みいただき有難うございました!

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